
AWSのコスト管理

こんにちは。技術部のSです。
AWSを利用していると、気づいたら請求額が思ったよりも高くなっていた…なんて経験はありませんか?
そんな時は、AWSのコスト管理サービスである「AWS Budgets」と「AWS Cost Explorer」を使えば、コストの予測、予算を超過時のアラート通知も可能です!
今回は2つのサービスの特徴や使い分けを紹介します。
AWS Budgetsとは?
コスト超過を防ぐためのツールです。あらかじめ、特定の金額や使用量の上限を設定し、しきい値を超えそうな場合に通知を受け取ることで、予算内に収めるための対策が取れます。また、プロジェクトやチームごとに予算を設定し、コストを管理できるのも特徴です。
AWS Budgetsでできること
コストベースの予算管理:特定のサービスやアカウントごとに予算を設定
使用量ベースの予算管理:EC2のインスタンス時間やS3のストレージ使用量などのしきい値を設定
アラート通知:予算の一定の割合に達した際に通知を受け取る
カバレッジ(カバーする範囲)の追跡:リザーブドインスタンスやSavings Plansなどの長期契約リソースの使用状況を確認
Budgetsという名前の通り、これから利用する「予算」の設定や予算を超えた、あるいは超えそうな場合に通知をしてくれるサービスで、下記のような要望を叶えてくれます。
・コストを一定額に抑えたい
・急なコスト増加を事前に察知したい
・社内のAWS利用を予算内に収めたい
AWS Cost Explorerとは?
過去のコストデータを可視化し、分析するためのツールです。最大12ヶ月分の履歴データを使って、どのサービスにどれくらいコストがかかっているかを詳細に確認できます。また、今後のコストを予測することも可能です。
AWS Cost Explorerでできること
コストの可視化:AWSのサービスごとに発生したコストを分析し、どのリソースにどれだけの費用が掛かっているか確認可能
過去データの分析:最大12ヶ月分のコストデータを参照し、過去の支出傾向を把握することで、無駄なコストの削減や最適化のヒントを得ることができる
コストの予測:過去データをもとに、今後のコストを予測し、支出を見積もることができる。
「Explorer」を直訳すると”探検家”などという意味で出てきますが、コストについて探検、探索する=探る、分析するといったニュアンスでつけられたものでしょうか。
AWS Cost Explorerでは、下記のような要望を叶えてくれます。
・コストがどこにかかっているのか分析したい
・特定のサービスのコストが増えた原因を調べたい
・今後のコストを予測し、予算を適切に設定したい
まとめ
AWS Budgetsは「未来のコスト管理(予算超過を防ぐ)」、AWS Cost Explorerは「過去のコスト分析(コストの傾向を把握する)」に特化したツールです。
「AWSのコストが高すぎる!」と感じたら、ぜひこれらのサービスを活用して、適切なコスト管理を行いましょう!
余談ですが、弊社技術部スタッフには入社時に1人1つ、検証や学習用途のAWSアカウントを発行しています。このアカウントはAWS Organizationsで管理しており、各アカウントの毎月の使用金額を管理しています。
もちろん会社のお金で利用しているわけなので、アカウント毎の上限金額を設定して、超えることが予測される場合は、上長へ用途と金額が超える旨を報告するルールになっています。
AWS Cost Explorerで月末までの予測金額を確認しながら、AWS Budgetsで予算超過を防ぐといった形で各自管理ができるので、助かっています。