【ネットアシストニュースレター | Vol.44 】
年始のご挨拶
AWS re:Invent 2024 アップデートまとめ
毎年恒例のAWS re:Inventが、今年もアメリカのラスベガスで開催されました。13回目の開催となった今回は、12月2日~12月6日までの5日間でオンライン参加者は400,000人超えとなりました。現地への参加者は約60,000人にもなり、日本からも1,700人以上が参加したようです。
基調講演である「Keynotes」では、AWSのAIプラットフォーム「Amazon Bedrock」や、AI学習用のサーバのように、昨今なにかと話題な生成AI関連の新機能やアップデートが多く発表されました。
そんなAmazon Bedrockの新サービス・新機能を、一部抜粋してご紹介いたします!
Amazon Bedrock
■モデル
・独自の基盤モデルAmazon Novaの発表
安価で低遅延なMicro、最新の画像生成モデルCanvasなど、全6種類のモデルファミリーが利用可能に。
・新しいモデルプロバイダーと基礎モデルの提供予定
・Amazon Bedrock Marketplaceの発表
特化型や新興プロバイダーを含む、100 以上の基盤モデルに簡単にアクセス。
・Amazon Bedrockでモデル蒸留サポートのプレビューを発表
⼤規模で⾼い能⼒を持つモデルをもとに、特定のケースについて同等の能⼒をもちつつ⼩型・⾼速・コスト効率の⾼いモデルを利⽤可能に。
■学習・応答
・Bedrock Guardrails Automated Reasoning checkのプレビューを発表
大規模言語モデルによって生成される応答の正確性を数学的に検証。ポリシーに準拠した、精度の高い応答が可能に。
・Bedrock Guardrails Multimodal toxicity detectionのプレビューを発表
画像データに対するコンテンツフィルターが可能に。
・Amazon Bedrock Data Automationのプレビューを発表
書類、画像、音声、動画などの非構造化データをAIで自動処理し、有用な洞察を生成。
・Amazon Bedrock が推論機能を強化(プレビュー)
数学的な証明や論理的な思考に基づく検証によって、ハルシネーション(誤認や論理の矛盾を含む事象や事実とは異なる情報を生成すること)への対策を講じる。
・Amazon Bedrock Knowledge Basesが扱うデータの種類を拡大
■その他
・Amazon Bedrock Latency-optimized inferenceのプレビューを発表
Trainium 2チップ※を活用した、基盤モデル向けのレイテンシ最適化推論機能。
※大規模言語モデルなどのAI学習に最適化されたチップ
・Amazon Bedrock Multi-Agent collaborationのプレビューを発表
AIによるフルマネージドで、複数のAIエージェントをオーケストレーション(複数のAIエージェントのタスクを調整)することが容易に。
また、Trainium 2を使用した、AI学習に最適な演算能力を持つEC2インスタンスも発表されました。
EC2
・Trn2 インスタンスの一般提供開始
Trainium 2 チップを16個搭載した、AIトレーニングに最適なインスタンス。
現在のGPUベースのEC2インスタンスと比較して、30~40%のコストパフォーマンスか向上。
・Trn2 UltraServersのプレビューを発表
64個のTrainium 2 を相互接続し、単体インスタンスの4倍の演算能力を持つ。
最大規模のAIトレーニングが可能に。
・Trainium3チップのプレアナウンス
来年度後半に販売予定。Trainium 2よりも高い性能と、電力効率の向上を実現。
その他発表された新サービス・アップデートは下記の通りです。
S3
・S3 Tablesがリリース。
表形式データの保存と管理に最適化された新しいストレージオプションがリリース。Apache Icebergの高度な分析機能を利用でき、従来のバケットと比較して秒間トランザクションが最大10倍に、クエリパフォーマンスが最大3倍に高速化。
・S3 Metadataのプレビューを発表
オブジェクトがアップロードされると自動的にメタデータを取得して、数分以内にS3 Tableに反映。AWS Glue を介して Amazon Data Firehose, Athena, Redshift, EMR, QuickSightなどとも連携可能。
Aurora
・Aurora DSQL のプレビューを発表
最大 99.999% の可用性を備えた、事実上無制限のスケールするサーバーレスな分散 SQL データベース。PostgreSQL 互換。リージョンの書き込みは強い⼀貫性で他リージョンに反映。
DynamoDB
・DynamoDB Global tablesがマルチリージョンの強い整合性をサポート(プレビュー機能)
マルチリージョンでデータをレプリケーションした場合でも、読み取ったデータは最新であることが保証される。
今回はご紹介した情報はあくまでも一部です。今回ご紹介したサービス以外にも、様々な詳細はAWSの新サービスや新機能が発表されておりますので、詳細はAWSの公式ページも併せてご確認ください。
生成AIは今年も注目のサービスになりそうですね。
(参照)
AWSブログ:https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/
AWS最新情報:https://aws.amazon.com/jp/new/
AmazonLinux2サポート期限の延長
2025年6月末にサポート期限を迎える予定だったAmazonLinux2について、サポート期限が1年間延長されました。あわせてAmazonLinux2023のサポートライフサイクルも変更がありましたので、下記にお知らせいたします。
上記の延長にともない、AmazonLinux2025はリリースされません。
AmazonLinux2023のサポート期間が長くなったことでAmazonLinux2の移行先として選ばれやすくなった印象です。
AmazonLinux2023の内容は昨年9月のニュースレターにて紹介しておりますので、ご参考になれば幸いです。
新しいOSへの移行につきまして、ご不明な点などございましたら各営業担当へお気軽にご相談ください。
(参照)
AmazonLinux2のEOSドキュメント:
https://aws.amazon.com/jp/amazon-linux-2/faqs/?nc1=h_ls
AmazonLinux2023のEOSドキュメント:
https://docs.aws.amazon.com/linux/al2023/ug/release-cadence.html