有償化に先駆けパブリックIPv4 を外してみた。
お久しぶりです。H.Uでございます。
以前は興味を持ったものを手当たり次第に書いていましたが、
たまには需要がありそうなお話をしてみたいと思います。
キーワードは、「パブリック IP の自動割り当て」です。ピンときた人は最後までご覧くださいませ。
パブリック IPv4 アドレス有償化
ご存知の方々も多いと思いますが、2024 年 2 月 1 日より、
サービスに割り当てられているかどうかに関わらず、すべてのパブリック IPv4 アドレスは、 1 IP アドレスあたり 0.005 USD/時間 が課金されるようになりました。
https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/new-aws-public-ipv4-address-charge-public-ip-insights/
これは仕方ないとは言え、かなり衝撃的な内容だったと思います。
これとタイトルだけで何となく話が見えてきたと思いますがその通りです。
今回はパブリック IPv4 を外してみたいという内容です。
しかし、多くの人はなんだその程度か…… と感じる方もいらっしゃると思いますが、
本記事は「外せなかったとあるパブリック IP」を外していきます。
外せなかったとあるパブリック IPについて
皆様はEC2インスタンスを作成する際に、
ネットワーク設定「パブリック IP の自動割り当て」という項目を見たことがあると思います。
詳細には下の赤枠の部分です。
実はこの設定にはある罠が仕込まれています。
一度「有効化」してしまうと後から無効化するのはほとんど無理なのです。
何が罠かなのかと言いますと、一度でも有効化するとEC2インスタンスを停止状態を
維持し続けない限り、パブリックIPは常に自動で割り当てられてしまいます。
つまり、その分のパブリックIPに課金が発生してしまいます。
この罠を踏み抜いて行きましょう。
大まかな流れ
ドンドン本題に入りたいと思います。
「パブリック IP の自動割り当て」を有効化して作成してしまったEC2からパブリックIP
を外してみたいと思います。
以下の手順で対応していきます。
- 1. EC2に新たなネットワークインターフェイスを追加する。
- 2. 元々あったネットワークインターフェイスにEIPを関連付ける。
- 3. 一つ前の 2.で関連付けたEIPを解除し、このEIPを置いておくと本末転倒なのですぐに解放。
かなり簡単です。
有償化に先駆けパブリック IPv4 を外してみた。
上記の手順で実際にやってみます。
事前に「パブリック IP の自動割り当て」を有効化した EC2インスタンスを作成しております。
● 1. EC2に新たなネットワークインターフェイスを追加
EC2にアタッチする必要があるので、EC2と同じサブネットに作成してください。
新規のネットワークインターフェースをアタッチします。
これで2つのネットワークインターフェースが付いた状態になっています。
● 2. 元々あったネットワークインターフェイスにEIPを関連付け
元々のネットワークインターフェイス (パブリックIPが既に付いた方)にEIPを関連付けしてください。
(新規ネットワークインターフェース側でも出来ないことはないですが、EC2再起動が必要になります。)
● 3. 関連付けたEIPを解除し、EIPを解放
EC2からEIPを解除します。すると ……
画像を見ると自動で割り当てられたパブリックIPが消え、EIPも関連付けされていない状態になります。
後は何も紐づいていないEIPを解放します。
これで「パブリック IP の自動割り当て」を有効化して作成したEC2のパブリックIPを外せました。
お疲れ様でした。
まとめ
今回は「外せなかったとあるパブリック IP」を外してみることが主題でしたが、
実際に運用する上では基本グローバルIPは必須です。
本文も、上位にALBがあり下位のEC2インスタンスにはIP不要だけど外せない場合などを想定して執筆しています。
何かの要因で一時的に外してもルートテーブルは変更されていないのでEIPを付け直せば、すぐに外部から接続できるようになりますが、やはり常時外さない方が無難だと思います。
結論、EC2作成時は「パブリック IP の自動割り当て」を無効化にしてEIPを付けましょう。
以上です、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
H.Uでした。