「さくらのクラウド」VPSや専門サーバーとの比較!料金についても解説
さくらのクラウドとは?
さくらのクラウドとは、さくらインターネットより提供されている「高性能なサーバ」と「拡張性の高いネットワーク」をインターネット上で構築できるパブリッククラウドです。日本政府によるクラウドサービス認定制度「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度」(ISMAP)に登録されたことでも注目を集めています。
日本政府が機密性の高い情報の管理においては日本企業のサービスを利用していることからも、国産クラウドの導入を検討されている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、さくらのクラウドサーバとVPSや専用サーバ、レンタルサーバの違い、さくらのクラウドの特徴・メリットについて解説していきます。
さくらのクラウドサーバ、VPS、専用サーバ、レンタルサーバの違いを比較
はじめに、クラウドのメインサービスの1つであるサーバについて解説いたします。
さくらインターネットでは、クラウドサーバだけではなくVPS、専用サーバ、レンタルサーバの提供も行っています。それぞれサーバの特徴を理解し、自社の目的にとって最適なサービスを見つけましょう。
まず大きく分けて、サーバには仮想サーバと物理サーバの2種類があります。仮想サーバとは1台の物理サーバ上で複数台のOSを動かし、複数のサーバとみなして稼働させる仕組みのことです。クラウドサーバ、VPSが仮想サーバに当たります。
対して物理サーバは、その名の通り物理的に存在するサーバのことです。専用サーバ、レンタルサーバは物理サーバに分類されます。
それでは、4つのサーバの特徴を詳しく見ていきましょう。
クラウドサーバ | VPS | 専用サーバ | レンタルサーバ | |
特徴 | 契約後でもスペック変更や構成変更が可能で自由度が高い | 1OSを専有できるサービスで大阪リージョンも利用可能 | 1台の物理サーバを専有して利用可能 | 1OSを複数のユーザーで共有して利用 |
料金 | 初期費用不要 月額費用はやや高めだが、スペック調整で月額も調整可能 | 初期費用不要 月額費用が安価で気軽に利用可能 | 初期費用はやや高めだが、ディスク容量あたりの月額が安価 | 初期費用不要(一部プランを除く)月額も安価に利用可能 |
ユーザーの管理責任範囲 | ・仮想サーバのOSやミドルウェアを含む全データ ・作成した仮想サーバの構成 | ・仮想サーバのOSやミドルウェアを含む全データ ・作成した仮想サーバの構成 | ・仮想サーバのOSやミドルウェアを含む全データ ・作成したサーバの構成 | 制作されたコンテンツ(Webアプリケーション)のみ |
メリット | ・複数台の仮想サーバを利用可能 ・自由にリソースの増減ができ、カスタマイズの自由度が高い | ・クラウドサーバより料金が抑えられることが多い | ・物理サーバそのものを占有しているため、カスタマイズの自由度が高い | ・最低限の設定を行えば利用可能 ・導入、運用に必要な知識やスキルはあまりない |
デメリット(注意点) | ・構築、運用に相応の知識やスキルが必要 | ・構築、運用に相応の知識やスキルが必要 | ・構築、運用に相応の知識やスキルが必要 ・他サーバと比較すると初期費用が高額 | ・他のユーザーの影響を受けやすい ・脆弱性診断をクリアできないケースがある ・カスタマイズの自由度は低い |
用途 | アクセスや負荷の多い中~大規模向け | 小規模~中規模向け(プランによっては大規模向けに調整可能) | アクセスが多く、マシンパワーの必要な処理を行う中~大規模向け | 大量のアクセスを想定しない、個人~小規模グループ |
「さくらのクラウド」の料金・特徴・メリット
サーバの種類の違いについてはご理解頂けたでしょうか。次に、本記事のメイントピックであるさくらのクラウドの特徴・メリットをご紹介いたします。
1.データ転送量による従量課金なしのシンプルな料金体系
サーバのコストは「サーバプラン」と「ディスクプラン」の合計のみで、それ以外の料金は発生しません。データ転送量による従量課金もありません。※構成により異なる場合があります。
一般的に、クラウドのデメリットとして挙げられるのが「データ転送量課金やリクエスト数に応じた課金があるため利用料金の見積もりが立てづらく、利用の仕方によっては想定外の料金になるリスクがある」という点なのですが、さくらのクラウドは分かりやすい料金体系のためこのようなリスクを回避できます。
具体的に説明しますと、利用時間に合わせて一番安い料金が適用される、おトクな料金体系です。1時間7円、1日77円( 石狩リージョン) から利用でき、20日未満の利用は日割精算、それ以降は20日分の料金(月額料金)で固定となります。
2. 安心のサポート体制
DR(Disaster Recovery=災害復旧)対策やBCP(Business Continuity Plan=事業継続計画)は皆様が気にされている点だと思います。さくらのクラウドはユーザーがアクセスしやすい東京と、災害が少ない石狩(北海道)の複数拠点にデータセンターがあり、災害や障害からの復旧、バックアップからの復元が可能です。どちらのリージョンをご利用されるかは選択可能です。
また、万が一ホストサーバ上で障害が発生しても、大量のホストサーバによって構成された巨大なリソースプールを効率的に運用する仕組みが備わっており、他のホストサーバ上で仮想サーバが自動復旧しサービスが継続されます。
さらに、さくらのクラウドでは24時間365日、クラウド基盤の監視を行っております。障害専用の有人窓口も用意されており日本語でのサポートが受けられる点も安心です。
※上記サポートの対象はハードウェアです。OS・ミドルウェアの監視や復旧作業は行っておりません。別途、ネットアシストのMSPをご契約ください。
3.ハイブリッド構成が可能
さくらのクラウドは、専用サーバやVPSとのハイブリッド構成が可能です。
ハイブリット構成のメリットは、例えば「さくらのVPS」「さくらの専用サーバ」と併用することで、仮想サーバの柔軟性と物理サーバのマシンパワーの両方を享受することができます。
詳しく説明いたしますと、フロントのWebサーバはスケールアウトが容易な「さくらのクラウド」を利用し、高速なディスクI/O性能が求められるDBサーバには「さくらの専用サーバ」を利用することで、高速なレスポンスが求められるWebサービスに最適なインフラ環境を実現できるという訳です。
さくらインターネットの概要・歴史
下記記事では、さくらインターネットの概要や歴史、サーバ構成事例、さくらのクラウドの新機能などをご紹介しております。
合わせてご覧ください!
さくらインターネットのクラウドサーバ、VPS、レンタルサーバ、専用サーバの選び方
上記でクラウドサーバ、VPS、専用サーバ、レンタルサーバの違いやさくらのクラウドのメリット・特徴についてはお分かりいただけたかと思います。
しかし、さくらのクラウドはハイブリット構成も可能ということでますます結局どのサービスが自社の目的に合っているのか分からなくなってしまった方もいるのではないでしょうか。
そんなときは是非ネットアシストにご相談ください。さくらインターネットの豊富なインフラサービスの中から(クラウド/VPS/専用サーバ等)お客様の要望をしっかりヒアリングし、最適な環境構成を提案・構築致します。
ネットアシストはさくらインターネットのパートナー企業であり、さくらインターネットのサーバインフラ実績数延べ10,000ホスト以上に上ります。弊社とさくらインターネットから共同で、お客様の課題を解決する最適なソリューション、インフラ環境のご提案も可能です。
下記にてハイブリット構成事例をご紹介いたします。
さくらの「クラウド」「VPS」「専用サーバ」を組み合わせたサーバ構成事例
クライアント様:芸能プロダクション
ご依頼内容:提案・構築・MSPゴールドプラス
このお客様の場合、テレビ出演があるとアクセスが急増するため、負荷分散構成にしました。また、スペックの調整をしやすいようにクラウドで構築しています。ファンクラブ向けの所属タレント様の動画は、ディスク料金の安い専用サーバに保存。またメールサーバーは、コンテンツのアクセス急増の影響を受けないようにVPSで構築しました。
パフォーマンスとコストを最適化するため、さくらインターネット様の3つのサービスを組み合わせて構成しています。
さくらのクラウドならネットアシストへ
ネットアシストでは、さくらインターネットのサーバに特化したマネージドサービス「SAKURAアシスト」をご提供しております。
さくらインターネットのどのサービスをどう利用するのが最適か相談したいという方、監視・保守・運用を丸ごと任せたいという方、ぜひ一度サービスページをご覧いただき、お気軽に弊社までお問い合わせください。
最後に・・・さくらインターネットとネットアシストのお付き合い
前述の通り、さくらインターネットとネットアシストの付き合いは深く(20年以上の付き合いとなります!)これまで多くの企業のインフラを共に支えてきました。この度、さくらインターネットが運営するWEBマガジン『さくマガ』に、弊社の代表取締役・伊藤誠史のインタビュー記事が掲載されましたのでぜひご一読ください!
「組織の進化を促すカギは次世代の経営層の育成」ネットアシスト 伊藤社長
https://sakumaga.sakura.ad.jp/entry/netassist
そのほかのサーバについては下記のMSPアシストをご覧ください!
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